講演会「UniBio Press の挑戦−学会の新しいビジネスモデル」を開催しました 2005.7.20

 日本の生物系5学会による電子ジャーナル・パッケージ 「UniBio Press」 の活動を紹介すると共に、価格高騰を続ける学術雑誌、電子ジャーナルに代表される学術コミュニケーションの電子化、国内論文の海外流出などの現状と動向を探り、学術情報流通を研究者の手に取り戻すために今何が必要とされているのかについて、講演会を開催しました。 開催案内

共催: 国立情報学研究所
後援: 国立大学図書館協会関東地区協会
    

   
国立情報学研究所 安達淳教授   国立情報学研究所 尾城孝一課長   日本動物学会 永井裕子事務局長

日 時平成17年7月20日(水)13:10〜15:30
会 場茨城大学農学部(阿見キャンパス) こぶし会館
講演会
13:15〜14:15
挨拶安達 淳 国立情報学研究所国際学術情報流通基盤整備事業推進室長(教授)
国際学術情報流通基盤整備事業 SPARC/JAPAN尾城孝一 国立情報学研究所開発・事業部コンテンツ課課長
UniBio Press − 学会誌ジャーナルの挑戦永井裕子 日本動物学会事務局長
意見交換会
14:30〜15:30
今後の取り組みについて(対象:図書館関係者)
参加者59名(教員:24 学生:15 図書館関係:10 事務職員:10)

 国立情報学研究所 (NII) の安達教授、尾城課長より、学術コミュニケーションの変革活動である「国際学術情報流通基盤整備事業 (SPARC/JAPAN)」を紹介いただいた。
 次に、その活動から発生した電子ジャーナルパッケージ 「UniBio Press」 について永井事務局長より講演があった。UniBio Press は、海外への認知度を上げ、国内研究論文の海外への流出や大学図書館の高騰する学術雑誌契約中止をなくすために、J-STAGE 上で日本の生物系5学会による5タイトルをサイトライセンス契約により販売している。このような UniBio Press の活動は、研究者による健全な学術コミュニケーション構築のための一つの方法として注目されている。
 講演会の内容が、教員にとって重要な研究活動の場である学協会や学会誌に及んでいるため、参加した教員は今後の学会運営や学会誌の電子ジャーナル化など示唆されることが多く、広く日本の学術コミュニケーションの変革について考える機会となったと好評であった。また、大学院生からは学会や SPARC/JAPAN の活動に興味をもったとの感想が寄せられた。
 講演後の意見交換会では、SPARC/JAPAN の活動や UniBio Press のことがよくわかった、もっと勉強したいとの発言があり、NII、学協会、大学図書館が新しい学術コミュニケーションの創出について、活発に意見を交換した。

本件連絡先:農学部分館図書係 長谷川
E-mail: hasega@mx.ibaraki.ac.jp


茨城大学図書館