図書館ブログきざし

2016年

おすすめの本:西野創一郎先生(工学部分館)

西野創一郎先生(大学院理工学研究科応用粒子線科学専攻)に、 学生のみなさんに 読んでもらいたい本を選んでいただきましたので、 参考に してください。

※は先生のコメント、【】は所蔵情報あるいは購入予定。

●「幸福論 第一部」カール・ヒルティ著(岩波書店、1991)
※100年以上前に書かれた本ですが,「仕事の上手な仕方」や「時間のつくり方」など,この本に書いていることは皆さんが社会人になったときにきっと役に立つでしょう.巷の本屋に並んでいるビジネス書100冊以上の価値があります.
【購入予定】
 
●「哲学の現在」中村雄二郎著(岩波書店、1983)
※哲学用語や人物紹介などが一切無く,平易な言葉で語られた哲学書.副題は「生きることと考えること」となっており,日常生活において自分の力で考え,自分の言葉で語るにはどうすればいいかヒントを与えてくれる本です.
【文庫コーナー 081:Iwa:2-2】
 
●「経営に終わりはない」藤沢武夫著(文芸春秋、1998)
※皆さんは世界のHONDAの創業者,本田宗一郎の名前をよく聞くと思います.藤沢武夫は創業時から経営面でHONDAを支えてきた方です.独自の経営手法や考え方,社員の中に今でも生きているHONDA WAYはすべて藤沢武夫によって創られたものです.
【購入予定】
 
●「夜と霧 新版」ヴィクトール・E・フランクル著(みすず書房、2002)
※アウシュビッツ強制収容所での生活を心理学者の立場から洞察した古典的名著です.生と死の境で「人間とは何か」という最大のテーマに対して深く考察しています.テロリズムの横行などで全世界の社会的な秩序が崩れかかっている現在において読まれなければならない書物だと思います.
【閲覧室 946:Yor】
 
●「スペインの宇宙食」菊池成孔著(小学館、2009)
●「白鍵と黒鍵の間に」南博著(小学館、2010)
※ジャズ・ミュージシャン(サックスとピアノ)が書いた自伝的エッセイを2冊.音楽だけではなく映画や文学まで幅広く語っています.エッセイを読んで大笑いしたのは初めてです.是非,ご一読を.
【2点とも購入予定】

パネル展をご覧ください(工学部分館)

工学部分館1階ラーニング・コモンズにおいて、 「軽量化技術研究室パネル展」を開催中です。 主催は、大学院理工学研究科応用粒子線科学専攻 (西野研究室)です。 学生の研究発表8件のほか、研究室紹介や全日本学生フォーミュラ活動紹介などの情報も展示されています。 2月14日(日)まで。

 

梅が咲いています(工学部分館)

工学部分館の北東側に梅の古木があります。水戸偕楽園の好文亭で知られるように、梅の別名は 好文木といい、学問の木とされています。 この木が図書館のそばに植えられた所以でしょうか。今年は例年より2週間以上早く開花したとか。大学入試センター試験や後学期定期試験などのために 工学部分館に集う若者たちの姿に、可憐で気品のある花弁がよく似合います。

 

おすすめの本:矢内浩文先生(工学部分館)

矢内浩文先生(メディア通信工学科)に、学生のみなさんに 読んでもらいたい本を4冊選んでいただきましたので、参考に してください。

※は先生のコメント、【】は工学部分館の配架場所と請求記号。

●人間の視覚と画像処理
「なぜコンピュータの画像はリアルに見えるのか:  視覚とCGをめぐる冒険」梅津信幸著(NTT出版、2009)
※人間の視覚とコンピューター画像処理、それぞれの本質論が丁寧に展開されている。【閲覧室 007.64:Naz】
 
●認知心理学
「マジックにだまされるのはなぜか:  「注意」の認知心理学」熊田孝恒著(化学同人、2012)
※人間の行動や情報処理のほとんどは、無意識についして しまうことで決まっている。その中心にある概念が注意である。注意研究が網羅的に、分かりやすく述べられている。 私見:タイトルの「マジック」はこの本の内容や位置づけに誤解を与えると思う。「注意の認知心理学」というタイ トルの本だと思って読む方がいいと思う。 【閲覧室 141.4:Maj】
 
●脳と人工知能
「人工知能は人間を超えるか:ディープラーニング の先にあるもの」松尾豊著(KADOKAWA、2015)
※人類が試みてきた、脳の情報処理の理解と応用の成功と挫折の繰り返しの歴史を振り返り、今また見えてきた可能性について述べられている。 キーワード:ニューラルネットワーク。 【閲覧室 007.13:Jin】
 
●人というもの
「饒舌について、他五篇」プルタルコス著(岩波書店、1985)
※プルタルコスは1~2世紀に生きたギリシア人著述家である。この本は人生訓で溢れていることに加え、 2000年程度では人間はまったく変わらないことが実感できる。数十万年続く、動物としての人間の本質はほとんど変わっていないということが。 【 「饒舌について」は内藤文庫 108:Chi:8 『ちくま哲学の森』 に収載】