奥 井 智 之 著
『60冊の書物による現代社会論』(中公新書)

  自分が生きている社会を、どのようにとらえるかは、人によって様々である。
が、それは、人生に対する各自の態度にも大きく影響してくる。       
 この本は、現代社会のとらえ方にかんする、これまでの思想を、簡潔にまとめ
たものである。帝国主義論・大衆社会論・産業社会論・管理社会論・消費社会論
の 5軸に分類された60冊の書物をもとに、様々な社会の見方が紹介されている。
本書を読めば、大学の授業はもちろん、今後、たびたび耳にするであろうキ−ワ
−ドについての知識を得ることができる。若い読者にとっては、現代思想入門と
ブックガイドとして役立つ、と宣伝文にある通りである。            
  本書は新書であり、分量・価格ともに手ごろである。かばんに入れておけば、
好きなときに読める。興味のある部分を拾い読みするだけでもよい。現代社会に
関心があるなら、ぜひ手にしてほしい。

関   友 作(教育学部・知識経営講座)

ラベルの記号 309:Rok