国際婦人年および国連婦人の十年によって1975年以後、世界は女性に社会参加 への道を開放しつつある。発展・平等・平和を旗印として世界行動計画、性差別 撤廃条約の策定と調印が行われ、日本もこれを採択した。 本書は、過去の歴史書が男性を主人公として記述されてきたことを反省して、 女性と男性が共同作業として人間の歴史を築いてきたという見方を貫いている。 世界史を女性の視点から見直して書き直し、アフリカやアジアなど第三世界の 女性の生き方も加えて、旧い西洋中心主義を否定した「バランス感覚のある」世 界史である。 読みやすい項目で構成されている。エコロジ−、女の空間、家事の社会化、美 人、悪妻、家父長制、結婚とお金、古代の女性、ココ・シャネル、財産、コ−ラ ン、ジェンダ−、スポ−ツ、ブルマ−、自立、女性雑誌、セックス・チェック、 戦争、男尊女卑、女人禁制、ノ−ベル賞、良妻賢母、祭りなど。