白 水 晴 雄 著
『粘土のはなし』(技報堂出版)

  ある学生から「粘土とは砂を細かくしたものか?」と聞かれたことがこの本を
紹介するきっかけになった。このような素朴で一通りの説明では満足できない疑
問に対して、この本は分かり易く正確に答えている。            
 ぱらぱらとめくって立ち読みしただけでもうなずくところがあると思うし、少
し落ちついて読めば粘土というものが意外に身近なものであることを発見して驚
くかも知れない。そして、粘土のいろいろなはたらきを知れば、それがただのよ
り小さな砂粒ではないことも解る。粘土は黙して語らないが、この本を読むと粘
土の世界のようなものが少し見えてくる。

軽 部 重太郎 (農学部・生物生産学科)

ラベルの記号 569:Shi