この本は、宮大工の棟梁である西岡常一氏とその弟子の小川三夫氏の聞き書き をまとめたものである。西岡氏は、法隆寺の解体修理や薬師寺伽藍の再建に際し て棟梁をつとめた方で、飛鳥の工人から引き継いできた技や知恵を弟子に伝える ことを通して人の生き方を述べている。また、小川氏はただ一人の弟子としてそ れをどのように学び、どのように弟子に伝えたかをまとめている。現在の教育の 中で、最も欠けている事柄が示されていると思います。