今日の学校現場は『いじめ」で戦々恐々である。文部省は『いじめ対策本部』 を設置したり、スク−ルカウンセラ−を配置しているが、それで解決するとは思 えない。どうすれば抜本的な解決が可能なのか?本書は、『子どもがいじめられ るのは親のせい』(!?)と、ショッキングなタイトルを提示した。果たして、 いじめられっ子は親のせいなのか、それは、この本を読んで確かめてほしい。 著者の田中喜美子氏は、主婦の投稿誌『わいふ』にかかわり、現在その編集長 を務めている。誌上で親子関係・子育てに関するレポ−トの投稿を呼びかけたり 実際に教育相談を定期的に担当する中で、子どもが今日育つ上での問題をかなり 深く把握し、つっこんだ分析をしている。そして、歯切れのよい問題提起ととも に、子どもを取り巻く大人(親や教師)に対して処方箋を提示する優しさも示し ている。学生の皆さんは、自分の成長過程を分析し納得することも大であろう。